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馬と狸と猿と駄の話

将軍14.試験に出るもったいぶり。

「まあなんつったらいいんでしょ、昨日うまいものを食べたんですよ」

「へえ、なに食べたの?」

「さあ、なにを食べたんでしょうねえ、この男は」

「えっ、なに?」

「いやあ、うまかったんですよ。異様に。一体なにを食べたというんでしょうねえ、この男は」

「教えてくれたっていいじゃん」

「さあ、なにを食べたんでしょうねえ。いやあ、謎ですねえ。教えてあげてもいいんですけど、どうしましょうかねえ。」

「無理には聞かないけど」

「いえ、あなたは、どうしても知りたいんですか?」

「えっ、まあ、うん、まあ」

「そうですか。わたしのことを、どうしても知りたいんですね。いやあ、それじゃ仕方ないですねえ。それなら教えてあげてもいいです。まあいちおう、からあげを食べたんですよ。要するに」

「ふうん」

「いやあ、うまかったんですよ。はっきり言って。感動したんですよ。異様に。あなたもからあげを食べた方がいいと思うんですよ」

「そうなんだ、よかったね」

-----

「みなさん聞いてください。まあなんつったらいいんでしょ、異様におもしろいゲームを見つけたんですよ」

「へえ、どんなゲーム?」

「いやあ、どんなゲームを見つけたんでしょうねえ、この男は」

「えっ、なになに?」

「将軍はシューティングゲームが好きだよね」

「シューティングなら、この前出た〇〇かな?」

「さあ、どんなゲームなんでしょうねえ、謎ですねえ」

「教えてくれよ」

「ゲームは気になるなあ」

「△△かな? それとも、××かな?」

「さあ、なんでしょうねえ、みなさんも気になりますよねえ。一体なにを遊んだというんでしょうねえ、この男は」

「もったいぶらずに教えてよ」

「教えてくれたっていいじゃん」

「いやああああ、おもしろかったんですよ。異様に。みなさんも絶対に遊んだほうがいいと思うんですよ。はっきり言って。いやあああ、なんのゲームなんでしょうねえ。謎ですねえ」

――30分後

「みなさん、どうしても知りたいんですか?」

「えっ」

「うん」

「まあ」

「そうですか。わたしのことを、どうしても知りたいんですね。いやあ、それじゃ仕方ないですねえ。まあいちおう、それなら教えてあげてもいいです。ていかんのけつだん、ていうゲームなんですよ。要するに。まあなんつったらいいんでしょ、太平洋戦争のゲームなんですよ」

「……」

「……」

「……」

「いやあ、おもしろかったんですよ。異様に。みなさんも買った方がいいと思うんですよ。はっきり言って」

「ねえねえ、〇さん」

「うん?」

「提督の決断でしょ? ていかん、じゃなくて、ていとく、じゃない?」

「シッ」

-----

「みなさん聞いてください。まあなんつったらいいんでしょ、わたしは絶対にやりたいことがあるんですよ」

「そうなんだ、がんばってね。ところでさあ、俺、バイク買っちゃった。届くの待ってるとこなんだよ」

「あたらしいバイクいいね!」

「すげえ!」

「またカワサキ?」

ドーン!(テーブルたたく音)

「みなさん! 聞いてください!」

「……」

「まあなんつったらいいんでしょ、わたしは親に墓を買ってあげたいと思うんですよ」

「……」

「いやあ、墓ってどう考えてもいいじゃないですか」

「……」

「みなさんは、親に墓を買わないんですか?」

「……」

「いやあ、どんな墓がいいんですかねえ」

「……」

「墓って、すばらしいですよねえ」

「……」

「どういう墓がいいか迷ってるんですよ。どうしたらいいと思いますか?」

「……」

「〇よ、将軍は何を言ってるの? どういう意味なの?」

「シッ、ほっといたほうがいいよ」
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